脱・クルマ社会へ


クルマと自転車はどっちが経済的か?


<買い物用セカンドカーの場合>
☆主婦の買い物用セカンドカーとして、車を所持する場合と、自転車ですます場合のコストおよび所用時間の比較です。
現在、市街地の歩道の整備率は上がってきており、例えば江別→札幌は割合に広い歩道を走行して自転車でゆく事ができます。一度、車をおりて、自転車に乗り、風になってみませんか?
最初は1km、2km、徐々に3〜4kmと慣らしてゆけば、無理がありません。
片道10、20kmくらいは、楽に走れるようになります。

1.所用時間とコスト
(1)コスト
☆自転車の償却費 5万円(変速機付き)の自転車を10年間所持し、毎日平均60分乗車
    1分あたりの償却費=50000円/10/365/60=0.216円
☆マイカーの償却費 200万円の自家用車を10年間所持し(税金・車検・保険等を含む)毎日平均60分乗車
(全走行距離20km*365*10=73000km)
    ガソリン代 1kmあたり8円
    1分あたりの償却費=(2,000,000円+100,000*10)/10/365/60=13.68円

☆更に見るべきコスト(表の計算には不算入)
・駐車場料金、タイヤ等消耗品費、修理費、洗車の費用、エアコンの為の燃費、車の諸手続きや、車の維持にかかる手間と時間
・廃棄のためのコスト、交通事故で人・物を殺傷するリスク、Co2、Nox排出による環境・他人への損失

(2)所用時間(一般的な市街地を想定しています)
車の所用時間は、市街地の平均走行スピード時速20kmで計算し、駐車場(家と出先)の出し入れの時間(5分)を足しています。ママチャリの平均スピードは平均時速10km、変速機付きで平均時速15kmとします。
自転車を物置から出す時間と駐輪場に止める時間を2分を足します。

2.走行距離と自転車・車の所要時間とコストの比較

走行距離と自転車・車の比較(江別市に即して) 自転車 クルマ 公共交通機関
片道1〜3km(近場のスーパー、最寄JR駅)の買物・所用
・自転車と車の所用時間は同じ
・自転車の方が速いケースもある
ママチャリで7〜17分
自転車の償却費
(3kmの場合)
0.648円
8〜14分
ガソリン代+車の償却費
(3kmの場合)
24円+191.52円
バス代片道150円
片道4〜6km(大麻→江別)の買い物・所用
・自転車と車の所用時間はあまり変わらない
・駐車場を探したりしていると完全に抜かれる
ママチャリで22〜32分
変速機付き自転車で17〜27分
自転車の償却費(6kmの場合)
1.296円
17〜23分
ガソリン代+車の償却費
(6kmの場合)
48円+314.64円
バス代片道200円程度
片道10km(大麻→新札幌、厚別、白石)程度の買い物・所用
・変速機付きの自転車と車の差は7分程度
・この程度の差なら、健康の為に自転車を選択した方が良い。
ママチャリで62分
変速機付き自転車で42分
自転車の償却費
8.64円
35分
ガソリン代+車の償却費
(10kmの場合)
80円+478.8円
バス代片道250円程度
片道20Km(大麻→札幌中心部)の買い物・所用
・変速機付きの自転車と車の差は22分程度
・往復では44分位の差がある
・往復コストの差2000円以上や健康の事を考えると、44分の時間差でも、自転車の選択も有効であるといえる。
変速機付き自転車で87分(休憩時間5分を算入)
自転車の償却費
18.36円
65分
ガソリン代+車の償却費
(20kmの場合)
160円+889.2円
バス代片道150円
JR代片道260円

※片道20km以上の買い物等の移動については、自転車の単独使用よりも、公共交通機関の利用を組み合せる方が時間的に速い。
※但、サイクリングやそのものが目的の場合やサイクリングツアーの場合、サイクリストは平均時速15km〜30kmで、1日100kmくらいは走るのが標準である。自転車は、道の条件さえそろい、時間的制約が特になければ、かなりクルマのかわりの交通機関となりうる。

3.結論
☆買い物用にセカンドカーを購入して、買い物や短時間の所用に使用するのは、不経済である。クルマを持たずに自転車+公共交通機関の組み合せで暮らした方が安上がりである。
☆経済的に損失が多いばかりか、時間短縮メリットも思ったより少ない。
☆排気ガス、騒音、交通事故発生源になる等、環境や社会に対する負荷は大きい。
☆運動不足を補い、かつ近距離移動なら時間的に車と遜色ない自転車を、もっと活用すべきである。