金井さんちの庭の畑便り バックナンバー その52

 発言番号 3199〜3228(2009.2.2〜2009.6.22)

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[3228]金井 博子 さん 2009/06/22 Mon 17:20:02
 気温がだいぶ戻り、暖かくなってきました。最高気温が23〜24度ほどになっ
てきています。今日は雨ですが、あさってごろから晴れて暑くなるようで
す。ニセコではほとどきすが鳴いているようです。

(京極の自然栽培の方訪問 6/7)
 少し書くのが遅れましたが、6月7日にお友達にお誘いを頂いて、京極町
で不耕起自然栽培を実践されておられる方の畑を見学してきました。
 不耕起で、自然のものをうまく利用して畑作物を作っておられます。

 植える場所(畝の上)の草は、夏は草が小さいうちに土を引っかいて草が
生えないようにされています。また、土手草や作物残渣を畝間に置いて利用
されてました。これは畝間の草押さえになるとともに、苗ものなどの養分に
なるとのことでした。
 冬は夏とは逆に、作物残渣や草を畝の上に置いて、雪の布団とともに土を
守るそうです。(土の温度を下げないようにする)この、土の温度を上げる
ということは夏も常に留意すべきポイントだそうです。

 広さは4反あり、それを手作業で一人でこなしても作業は半日程度で終わ
ってしまうとのことです。時間を短くする工夫が草管理だけでなく、支柱の
管理など各所に渡っていて、感心しました。

 魚などの残渣はきつねや烏の害に会わないように、そのまま外におかず、
イーストと砂糖などを利用した発酵液を作り、その中に入れて発酵させてか
ら、苗土用の土に混ぜるとのことです。その発酵液を見せていただきました
が、良い香りで、魚臭さがないのに驚きました。

 苗作りの留意点や魚を発酵させてから利用することなど、勉強になること
も多く、楽しいひとときでした。

 京極での帰りに、車でご一緒した若いご夫婦に我が家に遊びに来て頂き、
自然農のこと、畑のこと、ニセコのことなど楽しく歓談しました。

(ニセコ報告)
 草に負けそうになっている畝を一通り草刈しました。ぎりぎりまで草を残
すので、毎回半分以上の畝に手が入りますが、草を残す分、作業量はそんな
に多くありません。私はやはり、草を生やして緑の中、作物と草の共生の場
の中に居るのが居心地が良いです。
 さやえんどうの麻ひもを2段追加しました。もうじき、花が咲きそうな気
配です。

 鳥対策は来週でよいと思って、蒔いておいた毛豆が大分鳥に食べられてい
ました。蒔きなおしと、テグス糸張りを夫が行ってくれました。

 コンポストトイレの手入れを行ったので、出た液肥を薄めて、苗ものなど
の畝間にまきました。液肥は発酵臭のような独特の香りがありますが、にお
いは強くないので、水に薄めるとほとんど無臭で割りに扱いやすく感じまし
た。
 固形物は、開墾したばかりの痩せた土地の一角に、刈り草を敷いた上に置
き、またその上に刈り草を敷きました。これもあまり匂いが強くないので、
こうしておくと、そこにあるのもわかりません。これがこなれた冬の前にで
も、周りに薄くまいてみようと思っています。

(収穫)
アスパラ 4本 ニラ 150g 春菊 400g 小松菜 100g


[3227]金井 博子 さん 2009/06/16 Tue 09:32:14
 このところくもりと小雨が多く、平年より寒い気温が続いています。最低
気温が12度くらい、最高気温が15から18度くらいです。今週の木曜(18日)
くらいから、少し気温が戻るとの予報です。
 あまつばめの姿をほとんど見かけなくなりました。今、良く聞こえるのは
かっこうときつつき、それにオオジシギが電柱のてっぺんで鳴く縄張り宣言
です。

☆ニセコ報告

(畑のようす)
 秋まき麦が穂を出し始めました。去年よりやや生育が悪いようです。蒔き
方は去年と同じです。今年まいた土地は、北側に寄っている緩斜面でもあ
り、なんとなく痩せているように感じます。
 じゃがいもは自然農方式にもかかわらず、良く育っているように見えま
す。20〜30cmくらいに育っていて、葉の色もきれいです。

 苗ものは、地力のある場所に植えたものは良く育っていますが、地力のな
い場所に植えたものはやや生育が弱いです。また、去年生育がよかったまく
わうりは、苗たてに失敗したようで、定植後あまり伸びていません。株元
で、茎と根の境目で弱い場所があり、種を浅く蒔きすぎたのかもしれないと
思っています。

 亜麻が15cmほどに伸びてきました。
 春よ恋を蒔いた畑のうち、蟻が巣を作っている畝で草に負けてしまいまし
た。この場所は地力も弱いので、草を刈ってから、倉庫を作った時に取って
積んでおいた表土や、排泄物+表土+生活から出た調理残渣などを積んでおい
たものを乗せ、草を戻すなどして、改めて他の作物を植えようと思っていま
す。
 
 ブルーベリーは動物たちにかじられたせいか、今年はまだ花芽を持ってい
ません。葉はまあまあ付いているので、来年に期待でしょうか。置いておい
た表土などや、無農薬米のもみがらなどをブルーベリ−の周りに置きまし
た。

 去年蒔いたニラが今年からやっと収穫できるようになりました。まだ細め
ですが、味はとてもおいしく感じます。

(作業)
 草に負けそうな作物の草刈をひととおり行いました。
 晩生の大豆である毛豆(自家採取)、だだちゃ豆(お友達から頂いたも
の)と小豆(自家採取)を蒔きました。

 ささげ、銀手亡豆、きゅうりの支柱を立てました。トマトなども生育に応
じて順番に支柱を立てています。雨が多い天候は、支柱を立てるのには好都
合です。

 いちごが実をふくらませ始めたので、夫がカラス対策に苗の周りにテグス
糸を張りました。テグス糸は新たに蒔いた大豆にも設置してくれました。

 じゃがいもを植える時に出た土を、横に置いておいたものを戻しました。
これが自然農方式の土寄せです。

 早生大豆とスズマルの本葉が出揃ったので、夫がほうぼうに移植してくれ
ました。雨が多い天候なので、移植も楽です。

(収穫)
小松菜とサイシンの間引き菜 あわせて 200g
大根の間引き菜 400g アスパラ 約70g ニラ 約60g 

 夏大根の間引き菜ですが、まだ若い葉なので、とてもおいしく頂いていま
す。油あげやきのこと一緒に煮ています。今年は赤と黒の模様のカメムシ
(大根・菜の花系列が大好き)の被害が少ないです。


[3226]金井 博子 さん 2009/06/09 Tue 12:12:38
☆ディーター・ブランド さん

お返事が送れて申し訳ありませんでした。インターネットの無いニセコに2
週間ほどおりました。

去年の秋まき小麦の蒔き方についてお答えいたします。
土は少し削りました。その理由は、細い潅木や8から10メートルほどの白
樺や柳などの木を手作業で抜いた後に、比較的すぐ小麦を蒔いたので、浅い
地面に太さ1から2cmほどの側根や、直径3〜15cmほどのオオイタドリ
の、木のように硬い塊茎がたくさん残っているからです。

窓鍬で、軽く土をあたりながら畝を作り、側根や塊茎にあたると取り除くと
いった作業を行ってから種まきを行いました。


雑草は、木を抜くときに作業に支障のある大きな草は刈るので、あまりあり
ませんでした。それに、木の下の生える草は、あまり密度が高くありません
でいした。雑草は、緑色のものは発芽する際に蒸れる場合があるので、私は
あまり使いません。代わりに、茶色や黄色になって枯れたものや落ち葉をマ
ルチとして使いました。

蒔き方は筋蒔きにしました。風通しを良くしたいと思うからです。

そういえば、おととしの秋、夫は土を削らないで小麦を蒔いて育てていまし
たが、土を少し削って育てたものとそんなに変わらず育ちました。でもその
畝は、側根やイタドリを割合にていねいに除去した畝でした。その際、土は
削っていませんが、草は刈っていました。鋸鎌で種を入る穴をあけて、その
中に種を3〜5cm間隔で蒔いていました。このときは、前の晩に小麦の種を
45度のお湯に付けて一晩置いておりましたから、水を含んで発芽しやすかっ
たのもあると思います。

また、小麦を蒔いたあと、無農薬米の米糠を土の上から薄くかけています。
これは川口さんの自然農の方法で、畑の種まきのあとに推奨されている方法
です。

大豆の収穫前後に小麦の種を蒔くという方法は、なかなか良い方法かもしれ
ないと感じました。今年の秋、さっそく試してみたいと思います。

私も豆類はいろいろ育てています。やせている土地でも育てやすいので、自
然農でも割合上手に育てられるのが良いと思っています。


☆ニセコ報告

郭公の鳴き声がにぎやかになり、暖かくなってきました。新緑の色がだんだ
ん深くなってきています。

(畑のようす)
蒔いた種はおおむね発芽しました。さやえんどうが成長期に入りました。亜
麻も伸び始め、ライ麦は穂を持っています。
開いて4年目の畑のにんにくが大きく育っています。
まだ地力のない畑のにんにくは細いです。同じ種を蒔いているので、地力の
違いを感じます。

早生大豆とスズマルの発芽を確認しました。今年は設置した防鳥網のおかげ
で、ほとんどすべて発芽しました。

うさぎとねずみにかじられた果樹も芽吹きはじめました。下の方から60〜
70cmほどを保護していたので、上の方をかじられても木は生きていたようで
す。まるきり保護しなかったわけではなかったので、少しは良かったようで
す。

(畑作業)
さやえんどうの支柱をたてました。
サイシン、小松菜、にんじん。大根の間引きを行いました。
草刈をひととおり行いました。

苗(トマト、きゅうり、うり、かぼちゃ、ピーマン、万願寺とうがらし)を
すべて定植しました。セルトレイからそのまま小さい苗を定植したものが多
いです。保温は、藁を束ねてまとめ、藁切で切って枕のようにしてわりばし
で苗の北側の地面にさして行いました。草も少し北側に残し、植物のなきが
らなども北側において保温の助けとしました。
去年から落ち葉などといっしょに置いておいた排泄物の良く熟成したもの
を、苗の横に置きました。

中手の大豆(札幌緑豆・自家採取)を蒔き、防鳥網を早生大豆の畝から移設
しました。
銀手亡豆(自家採取)、スイートコーン(自家採取)、白もちとうもろこし
(自家採取)を種まきしました。

(収穫)
大根間引き菜 500gくらい アスパラ 300gくらい

フキ 500gくらい  ヤチブキ 400gくらい 


[3225]おせわ係 金さん (swallow@ideasystem.jp-@) 2009/05/25 Mon 21:42:52
☆ディーター・ブランド さん

 こんにちはディーターさん、金さんです。書き込みありがとうございます。

 博子ですが、しばらくネットの繋がらない畑で作業しているため、お返事
が遅れてしまいます。ごめんなさい。

 小麦は、いろいろな方法を試しています。米ぬかを撒いたりもしています
が、私は実際の作業を詳しくは覚えていないので、博子が戻ったら書き込む
ように伝えておきます。

 ディーターさんの畑に沢山の実りがありますように。(^_^)

[3224] ディーター・ブランド さん(Brand.Dieter@@gmail.com-@-@) 2009/05/23 Sat 21:35:09
金井さん、

フランスも雪はありますが、金井さんがおっしゃるどうり北海道ほどじゃな
いでしょう。北海道でも同じような方法ができるかどかは実際に実験しない
とわからないかもしれませんが、金井さんの秋蒔きの小麦とずいぶん似てい
るらしいです。

ところで、蒔き方はどうしますか?不耕起直蒔く栽培であれば、土は削りま
すか、あるいは直接雑草に蒔きますか?蒔く時の雑草はどういう状態です
か?雑草を切ってマルチに使いますか?筋蒔きを使いますか、それともばら
蒔きにしますか?

僕の場合は、小麦などの穀物を直接雑草に育てるのはなかなか難しいです。
雨が足らないので発芽率が悪いし、発芽しても雑草に負けてしまうことが多
いです。ライ麦のような雑草と良く競争できる穀物が成長しても、実がない
場合はよくあります。今は、いろんあ方法を調べて実験している途中です。

もう一つの方法によると、クローバの代わりに豆類を利用して冬越すの小麦
を秋に種蒔くすることになります。この方法はドイツで実験されているらし
いです。ドイツは大陸の気候だからフランスよりはるかに寒いです。詳しい
ことは分かりませんが、夏に育てられた豆を収穫する前、または収穫してか
ら小麦を蒔くことになると思います。

僕も、一月から十二月までにずっと豆類を育ています。豆類は雑草より管理
が簡単で、いろんな植物を育てるのに役に立つだと思います。今年は初めて
大豆を蒔きました。上手くいけば秋になると豆腐を作ることも出来ます。


[3223]金井 博子 さん(falcon@ideasystem.jp-@) 2009/05/22 Fri 17:01:24
☆ディーター・ブランドさん

こんにちは。
書き込んでくださった事については、初めて知りました。

さっそく、教えてくださった言葉で検索をかけてみました。
The Harmonious Wheatsmithは、本になってい
て、テキストを入手するには費用がかかるようですね。

Marc Bonfilsさんに関するテキストがインターネット上にあり
ましたので、これを印刷して、読んでみることにします。
↓
http://overclover.com/CerealsOverClover.html

検索をかけていると、福岡 正信さんの名前も頻繁に出てきます。
the Bonfils/Fukuoka no-till methods of cereal cultivation などです。
いろいろと勉強になります。ありがとうございます。

北海道では、秋蒔き小麦を9月中旬に種蒔きします。この季節はまだ十分暖
かく、夏とはいえないとしても、秋が始まったばかりの季節です。私は秋蒔
き小麦は不耕起で種まきしましたから、「冬麦」の方法と少し似ているかも
しれません。
私たちの地域でも、秋まき小麦は秋にある程度育ってから、雪の下で越冬
し、春に再度芽吹いてきます。根ができているからでしょうか、早春からた
くましく育ってくれています。

ただ、Bonfilsさんの方法では、クローバーを伸ばしておいてから、夏に種ま
きするのでしょうから、クロ−バーを利用することと、季節が少し早い、と
いうことが違うように思います。
北フランスの冬の気候は、きっと北海道より少し冬が暖かく、雪も少ないの
ではないでしょうか。それが種まき時期の違いにもあらわれているかもしれ
ません。

北海道で秋に種まきするのは、秋に種をまくと、雪の下で越冬するのに良い
サイズに伸びるからかもしれないと思います。
野菜では経験したことなのですが、とても小さいサイズの白菜は、冬を生き
延びるものがありますが、大きく育った白菜を雪の下に残しておいても、ほ
とんど枯れてしまいます。1メートルを超える雪の下で冬を越すのに、適切
なサイズがあるのかもしれない、と思っています。

とはいえ、教えてくださったことを少し勉強してみますね。
ただ実験するなら、土地に生えているクロ−バーの種を採取するところから
始めたいと思うので、実験までは、今年はできないかもしれません。


[3222] ディーター・ブラント さん((Brand.Dieter@@gmail.com-@) -@) 2009/05/21 Thu 21:13:18
ポルトガルで自然農をやっているディーター・ブラントです。

赤井さんはMarc Bonfilsさんが北フランスで開発しているいわ
ゆる「冬麦」という方法はご存知ですか?

その方法によると、小麦は夏で不耕起直播きします。冬において土が凝る
と、土上の部分が死んで、土下の根が活動休止状態になります。春において
土が温かくのると、昨年で成長した根から小麦がふたたび生えてきます。こ
の方法の特徴は、根が大きくて強いので収穫も多いだそうです。

詳しいことはMark Moodieさんが英語でThe Harmonio
us Wheatsmithと言うテキストにおいて説明しました。このテ
キストはインターネットの色んなところからダウンロードすることができま
す。

僕は暑い国で住んでいますので、この方法を実験することは出来ません。こ
こは、小麦を冬で育てることが普通で、活動休止状態になりません。

宜しく申し上げます。


[3221]金井 博子 さん 2009/05/18 Mon 20:45:01
(麦のこと)

 昨年蒔いた秋まき小麦と、今年蒔いた春小麦は、ともに発芽しています。
あたりまえかもしれませんが、秋まき小麦が一足早く成長しています。

 秋まき小麦はホクシン、ライ麦、ゆきちからです。
 春まき小麦は春よ恋です。まだ十分な量は育てられませんが、去年と同じ
かそれ以上の面積で種まきしています。

 手作業で木を抜いて畑にしているので、なかなか畑が広がりませんが、大
豆や小麦しか蒔けない平畝の畑も合計すると、90坪くらいの面積になってい
ます。畑作業と同時に開墾なので、毎年、開墾できる面積が減っています
が、10坪でも20坪でもよいから少しずつ広げてゆきたいと思っています。


[3220]金井 博子 さん 2009/05/18 Mon 20:36:00
 昨日、まとまった雨が降りました。先週に少し雨があったのですが、これだ
けの雨量は久しぶりで、畑の水不足もだいぶ解消できたようです。
 アスパラは、やはり凍害が出たようです。ニセコで売っていたアスパラで
露地ものは少し傷んだ跡がありましたし、私の畑のアスパラにも少し跡があ
りました。

 ニセコでは啄木鳥のドラミングが始まりました。鶯、オオジシギ、針尾雨
燕の鳴き声や姿も見ることができるようになりました。枝の間の新緑がみる
みる密度を増してきています。

(ニセコの畑作業)
 人参、早生大豆、小松菜、サイシン・春菊のたねまきをしました。アスパ
ラの苗の畝の草刈をしました。苗ものを植える畝の草刈を行い、溝きりをし
たり、成熟した堆肥を表面に置いたりして、少しずつ用意しています。

 早生大豆は木を抜いたままあまり手が入っていなかった畝を溝切して土を
あげてほとんど耕さないでそのまま大豆を蒔きました。5cm間隔に蒔いて、後
で間引いて苗として使うつもりです。今年は鳥対策として防鳥網を張ってみ
ました。去年は大豆の発芽のうち、8割ほど食べられてしまったので、今年
は対応してみました。

 苗ものの管理を続けています。主に室内で管理しているので、徒長気味で
すが、そこそこ元気です。かぼちゃ、きゅうり、ルッコラなどはセルトレイ
から鉢上げしました。万願寺甘とう、ピーマン、トマトなども発芽し、トマ
トは本葉が出てきています。
 これから暖かい日中を選んで、外の気温にじょじょに慣らしてゆきます。

 連休中の作業でしたが、越冬中に野鼠や野兎、雪の重みで傷んだ果樹の手
入れをしました。生きていて折れかかっている枝をわりばしと麻ひもで支
え、枯れてしまった枝を切りました。
 新しい果樹苗(りんご、さくらんぼ、桃、ぶどう、栗)を植えました。

 ブルーベリーと木いちごも被害がありましたが、これらは凍害や食べられ
ることに強いように見えます。新しいシュートがいくつか出てきているのが
見えて、安心しました。

(畑のようす)
 開いて4年目の畝のにんにくがとても元気に育っています。ここの畝は土
ができているのを感じます。開いて3年目の畝のにんにくは、日当たりの悪
さも影響して、生育は今ひとつです。3年目の畑の日当たりは、今、少しず
つ木を切って改善している途中です。
 3年目の畑に蒔いた亜麻・大根の発芽を確認しました。  

 木陰に移した野いちごやこごみが少しずつ芽吹き、伸びてきています。

(収穫)
 越冬した小さな白菜のとう立ち菜 100g こごみ 200g 
 きくいも 3kg 

[3219]金井 博子 さん 2009/05/15 Fri 10:51:59
 寒波が入り、最低気温が5度以下の日が2日続いています。最高気温も
15、6度です。内陸では氷点下のところもあったようです。ニセコも冷える方
なので、芽を出し始めたアスパラが凍るかもしれません。

 庭のりんごの木の花が開花しました。数日前から蕾がふくらんで着色して
いたのですが、この寒波で開花の進みが遅くなっていました。今日、数輪ほ
ころんでいるのを確認しました。花の数はやや多めですが、どのくらい着果
するかは毎年ばらつきがあります。
 とにかくりんごの花は可憐で、とても楽しませてもらっています。

 庭の草刈を少し行い、見つけたニラを1回分、収穫しました。少し野生化
していますが、今の時期のニラは柔らかく、おいしくいただくことができま
した。

 来週からは平年なみの気温に戻るようです。


[3218]金井 博子 さん 2009/05/11 Mon 21:48:10
 連休中は最高気温が20度を超える日が何日もありましたが、ニセコでは霜
が降りて最低気温が低い日もありました。桜や水仙はほぼ終わりとなり、芝
桜が満開となっています。

☆ニセコ報告

 ニセコ在住のYさん、Tさん、Nさん、Sさんとお会いして、楽しいひと
ときを過ごしました。月1回程度会って、自然農の勉強会をしてみたいね、
という話も出ました。

(作業)
 アロイトマト・ブラジルミニ、上高地、若緑地這、まくわうり、カンリ
ー、北海地南京、自生えピーマン、ルッコラの種おろしを行い、発芽を確認
しました。若緑地這胡瓜とまくわうりは、自家採取の種も発芽しました。
 今年の苗土は、ニセコの表土と、コンポストトイレの排出物が熟成・乾燥
したものを混ぜて土ふるいでふるったものを使いました。去年の苗土よりき
めの細かなものができて、発芽率も改善されました。

 亜麻(自家採取)、夏大根、春よ恋(自家採取)、一本太葱の種をまき、
購入したじゃがいもと葱の苗を植えました。 

 今年は、平畝を高い畝に直したり、芝草が網目のようにびっしり進入した
畝に種が降りるように耕したりと、大きく改造した畝がいくつかあります。
芝草が入り込んでしまったの畝は、去年トマトを植えた場所です。苗ものな
ので、春に草を一切けずらずに使い始めたのですが、その後も最小限の草刈
りで、芝草が入ってきてもトマトの足元だけ草刈をしていたのが、芝草がび
っしりとなってしまった理由のようです。
 苗ものを植えた場合でも、芝草など多年草が繁殖してきている場合は、時
折深く鋸鎌を入れて、一種類の草が畝を支配することのないよう配慮すべき
ではないかな、と思いました。

 芝草を取り除いた畝は、土ふるいをかけて亜麻をまきました。土ふるい
は、今回多用していますが、種をまいたあと、種を覆う土として使うのに、
とても重宝するのを実感しています。実行してみると、思ったより手間はか
からず、均質な土をまんべんなくかけることができて、きれいな仕事ができ
ます。面倒がらずに実行することが大事だということを感じました。

 今年のじゃがいもは、平畝と高畝に2種類の方法で植えました。平畝は溝
を切って植え、あとで土を寄せていって最終的に高い畝に作り変えるように
意図しています。この方法は初めてです。
 高畝は自然農の本に出ているとおり、穴を掘って植え、掘った土を土寄せ
用の土として、穴の横に置きました。この方法は久しぶりに行います。前回
はこの方法でとても少ない収穫しか得られませんでした。高畝といっても去
年、原野の枯葉や枯れ枝交じりの粘土土を積み上げて作った畝ですから、地
味豊かなものではありません。自然の枯葉や枝などの力でどの程度違うか、
地力がある程度ついているのか、見てみたいと思っています。


[3217]金井 博子 さん 2009/05/01 Fri 13:36:07
 今日、札幌でソメイヨシノの開花宣言が出されました。昨日は最高気温が
札幌で22度と大変暖かくなり、今日も20度超えとなりそうです。
 昨日は旭川や道東で夏日を記録したそうです。26日に雪が降ったばかりな
のに、30日に半そでで噴水を走り回る子供がいるなんて、気候の変動の激し
さを感じます。

 江別でも蝦夷山桜や染井吉野、水仙やチューリップなどが咲き出し、春爛
漫の気配となっています。
 これからは黄金週間の花見は北海道へ、ということになるのでしょうか。


[3216]金井 博子 さん 2009/04/29 Wed 10:56:32
 26日に寒波が入り、みぞれまじりの雪が降りました。ニセコや道東など
北海道各地で積雪がありましたが、札幌や江別では積雪にはなりませんでし
た。25〜28日までは平年より低い気温でしたが、29日以降は平年より
高い気温となるそうです。今日の予想最高気温は18度と、暖かくなってきて
います。

 函館で25日の桜の開花宣言がありました。予想より2日ほど早かったよ
うです。

☆ニセコの畑

 大根の種まきと、通路の草刈を行いました。雪はほとんど融けています。

☆ウイルキンス棚氷 その後

 ESAの画像では、さらにはっきりばらばらになってきているのがわかり
ます。秋も深まっているのに、亀裂も増えているようです。いったん崩壊し
たラーセンAとラーセンBは、その後結氷していません。棚氷といっても氷
山と違い、厚さが100メートル単位なので、その崩壊と消失は、とても大きな
ことだと感じます。
 それにしても、遠くの南極の氷床の写真をリアルタイムに近い形で見せて
もらえるのは、すばらしいことだなと思います。科学技術の発展とインター
ネットの隆盛の力なのでしょう。
 北極の海氷は、今年は面積の減少が少ないようです。(体積は毎年減少し
ているようですが。) 自然現象は線形で推移しないと聞いたことがありま
すが、棚氷が突然大崩壊したり、北極の海氷面積の減少が鈍ったりと、ほん
とうにそのことを実感します。


[3215]金井 博子 さん 2009/04/21 Tue 16:51:37
 平年より高い気温が続いています。今日は雨です。この雨のあと寒気が入
って平年並みの気温になるようです。

☆ニセコの畑

 今年は、日陰にはまだ雪が残っていましたが、1週間ほどでほぼ融けそう
な感じです。日当たりの良い畑には雪がありませんでした。
 果樹の冬囲いがだめだったようで、かなり野兎と野鼠に食べられていまし
た。果樹の半分以上は植え替えになりそうです。今年の冬囲いはしっかり行
いたいと思いました。

☆作業
 春よ恋、さやえんどう(種取)、ウスイ目黒豌豆(種取)、スナップ豌豆
(購入)の種を蒔きました。

 果樹の冬囲いを解きました。
 日陰で畑の日ざしが不十分と思われる場所の木を切りました。

 今年も忙しくなりそうです。


[3214]金井 博子 さん 2009/04/17 Fri 15:17:01
 相変わらず平年より暖かい日が続いています。このところ、下が1〜5
度、上が10〜16度といった気温です。

 今日、弘前公園のソメイヨシノの標準木が開花したそうです。
 弘前公園緑地協会のページ↓
http://www.hirosakipark.or.jp/index.html

 札幌の今年の開花予想は、さっぽろお天気ネットによれば5/1で平年より早
いけれども、去年よりは10日遅れとなりそうとのことです。
 札幌お天気ネット↓
http://www.sweb.co.jp/tenki/index.html

 今年は暖かいけれども、去年の3月よりは気温が低かったのかもしれない
と思いました。それでも雪どけが早かったのは真冬に何度もあった降雨で、
積雪深が低かった事が影響しているのかなと思いました。

☆春よ恋の種とり

 途中になっていた春まき小麦の春よ恋の種とりをしました。量が少ないの
で、すべて手作業です。手で種を取っていると、種と会話しているような気
持ちになります。この種には、ニセコの畑の半年の気候やできごと、私の行
った草刈りや手入れなどがぎゅっと反映されているのかな、と感じました。


[3213]金井 博子 さん 2009/04/05 Sun 10:29:49
☆ウィルキンス棚氷を支える氷の橋 崩壊

 南極半島のウィルキンス棚氷を支えていた氷の橋が4月4日の早朝に崩壊
したようです。去年の3月に崩壊を始めて、5月、7月、12月と大崩壊と
小規模な崩壊を繰り返しながら、最後のところでシャルコー島とラタディー
島を結んで棚氷を支えていた氷の橋が崩壊しました。
 年末から崩壊が近いという情報を知って、時折見ていました。4月2日に
氷の橋に大きな亀裂が入って崩壊が迫っているという情報を昨日見たところ
でしたが、今日はもう亀裂どころか、真ん中の大きな支える部分が小さなか
けらとなってぼろぼろとなっています。まだ形は残っているものの、この感
じだと、これから更に内側に向かって崩壊が進んでゆくと思われます。

 氷棚というものは突然大きな崩壊を起こすと聞いていましたが、まさしく
その状況を見ることができました。驚きました。

 南極半島のラーセンAとラーセンBはすでに崩壊し、ウィルキンスも崩壊
となって、北から南に棚氷の融解が進んでいるのがわかります。NSIDCの南極
の氷床の画像によれば、ラーセンBの南側のラーセンCも2003年の比較画像
と比べて、融解が進んでいるのがわかります。

 棚氷がなくなると、氷床の流れを止めている蓋がなくなり、氷床の流速が
増えるといわれています。

衛星で撮影したウィルキンス棚氷の動画を常時掲載しているESAのサイト↓
http://www.esa.int/esaEO/SEMWZS5DHNF_index_0.html


[3212]金井 博子 さん 2009/04/03 Fri 20:16:05
 暖かくなりました。今日明日は、最高気温が10度前後のようです。ストー
ブを炊く時間がとても少なくなりました。江別市の積雪ゼロは3月27日だ
ったそうです。まだ日陰に少し雪がありますが、目立つところにはほとんど
雪がなく、春を感じます。

 この景色は、初めて江別に来た1988年の春の4月20日ころに似ていたのを思
い出しました。その年は雪が多めだったそうですが、それを考慮に入れて
も、20年前と比べて2週間は春が早まっているように思います。
 根雪が遅れ、雪の融解時期が早まったので、江別の冬の期間も20年前に比
べて、3〜4週間ほど短くなったように思います。

☆夏みかんマーマレード
 仕事が忙しく、また家族のことでいろいろ時間を使うため、なかなか手作
りの時間をとることができませんが、先日、家族でマーマレードを作りまし
た。友人が送ってくれる無農薬夏みかんを使って、家族で皮をきざみ、実を
ほぐし、夫が煮詰めて瓶詰めしてくれました。
 今年も、とてもおいしく味わい深くなりました。夫がホームベーカリーで
作ってくれるパンに付けて味わっています。

☆りんごの木剪定
 遅れていましたが、3月の下旬に、夫が庭のりんごの木を剪定してくれま
した。今年は積雪が大変少なかったので、剪定に脚立が必要となりました。
例年は、雪を利用して楽に剪定するのですが、今年は異例です。去年も雪が
少ない年でしたが、雪を利用して剪定した記憶があります。去年は、私も作
業しました。

 思い切って切ってもらったので、だいぶすっきりしました。幹の肌や葉の
病気など気になることはありますが、毎年毎年、様子を見ながらいろんな事
を試してゆきたいと思っています。


[3211]金井 博子 さん 2009/03/20 Fri 16:08:32
 3/17〜3/19に暖気が入り、かなり雪が融けました。特に19日は最高気温が
10度近くまで上がり、みるみる雪が融けてゆくのがわかりました。今日の状
況で、庭の雪は9割以上無くなっています。去年も同様だったなと思い、同
じころの畑便りを読み返したら、去年の同じころの早い雪解けの書き込みが
見つかりました。

 今晩は雪の予報が出ており、来週も雪が降るようなので、このまますぐに
積雪ゼロとはゆかないでしょうが、2年続きの暖冬となるのは確実のようで
す。

☆地球大進化
 「+6℃ 地球温暖化最悪のシナリオ」(マーク・ライナス著)を読んでい
たら、「地球大進化」(NHK出版)の第4巻でP/T境界の事が記載され
ていたのを思い出したので、先々週に読みました。久しぶりに読み返したの
ですが、知識が増えたせいか前回より理解しやすく、よく読めました。
 
 P/T境界とは、2億5千万年前のペルム期と三畳期の境界で起きた大量絶
滅期の事をいいます。P/T境界以降の地層から、C12が異常に多く検出
されることから、メタンハイドレートの大規模な噴出があったのではないか
という研究結果が出されているそうです。

 また、CO2が多くなって酸素濃度が低下したP/T境界以降の大気で、生物
がどのように対応して進化していったかという記事にも、驚きかつ感動しま
した。恐竜から始まり今の鳥にも受け継がれている気嚢システムや、哺乳類
の胎生、横隔膜や二次口蓋の発達は酸素を効率よく利用するための進化でし
た。

 研究の結果出された結論が正しいかどうか、私にはわかりませんが、この
本を読んでいて、地球の過去の歴史を探るのに、たくさんの分野の科学者が
熱意をもって一生懸命研究しているのがわかりました。
 地質学だけでなく、生物学や遺伝子、化石など、いろんな分野の研究の成
果と連携で、地球の歴史が少しずつ解像度を増しているようです。


[3210]金井 博子 さん 2009/03/13 Fri 16:59:04
 3月に入って一度雨が降り、まとまった降雪があったあとまた少し暖かく
なっています。このところの気温は上が2〜6度、下がマイナス1〜8度く
らいで、平年並みか少し暖かい感じです。今日は暖気が入り、最高気温の予
報が6度となっていました。今晩からまた雨のようです。

☆奇跡のりんご

 酪農学園大学で行われた講演会の会場で、木村さんの「奇跡のりんご」の
本が販売されており、まだ読んでいなかったので購入して読みました。

 この本は、石川 拓治 さんという方が書いています。木村さんのところ
に長い間通ったそうで、木村さんの魅力がよく描かれていました。

 文章もうまく、読み物としても優れています。また、著者がりんごや畑、
自然農法にも、しっかり向き合っているのがわかりました。そしてなにより
も、私が感じた木村さん像がとてもリアルに描かれていると思いました。

 この本で新しく知った事もあり、感動もあり、とてもよみごたえのある本
でした。

---------------
奇跡のりんご
「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録

出版: 幻冬舎  石川拓治 著 NHK「プロフェッショナル仕事の流
儀」制作班監修 


[3209]金井 博子 さん 2009/03/05 Thu 10:55:05
 降雪が更に少なくなり、気温も平年より暖かくなっています。最高気温がプ
ラスの日が多くなりつつあります。昨日は4度で、今日も2度、明日は5度
の予報が出ています。

☆木村 秋則さんの講演

 ニセコのYさんが、酪農学園大学で行われる木村さんの講演について教え
てくださったので、参加してきました。三大学(酪農学園大学・北海道大
学・帯広畜産大学)連携プロジェクトの一環で行われた行事だそうで、「奇
跡のりんごと希望のミルク」という表題の公開シンポジウムでした。

 希望のミルクでは津別町の山田照夫さん(有機酪農)が講演されていまし
た。有機酪農は牛の餌からすべて有機無農薬で行わなければならず、なかな
か苦労されているようでしたが、草地の土もどんどんよくなり、牛も健康に
なっているようでした。会場で山田さんの牛乳が無料で試飲できましたが、
おいしく感じました。

 木村さんの講演は初めて聞きましたが、話の上手なのに驚きました。間の
取り方が良く、そしてとてつもない大きなものを乗り越えた人にしか話せな
い、実感のこもった話をユーモアを交えて話されるので、とても説得力があ
りました。休憩時間は常に、木村さんと話をしたいといった人たちに囲まれ
ていました。

 私も木村さんに久しぶりにお会いして、少しだけ話をさせて頂きました。
 以前にお会いしたのは確か、2002年ごろで、庭にりんごの木があって、将
来的にりんごも育てたいといった希望があるだけなのに、お宅に泊めていた
だいて、いろんな貴重なお話をして頂き、その気さくな人柄と広い心に、強
烈な印象が残った記憶があります。
 木村さんは覚えていて下さって、いろいろ激励の言葉を頂きました。これ
から更にりんごの木を増やすなら、苗を取りにおいでといったような話もし
てくださいました。

 木村さんは、講演の中で、日本全国にきれいな水が流れるようになったら
いいな、と思って全国を飛び回っているといわれました。私も全く同じ思い
があるのですが、実践できている事があまりに少なく、忸怩たる思いです。

 私の家族や仕事、それにこれまでのご縁を断ち切る事ができず、ソフトに
無理なく少しずつ対応してゆこうとするので、とても速度がゆっくりです
が、毎年、少しずつは前進していると思います。これからも倦まずたゆま
ず、地道ですが努力を続けてゆきたいと思っています。


[3208]金井 博子 さん 2009/02/25 Wed 21:28:22
 このところ、平年並みかやや暖かい気温となっています。降雪はやや少な
くなっています。

☆+6℃

「+6℃ 地球温暖化最悪のシナリオ」(マーク・ライナス著 翻訳 寺門 
和夫)を入手して読みました。

 私は2004年ごろ、NHKの2つの番組(確か西南極氷床の研究をするイギリス
BASの報道と、シベリアの凍土の融解と消失の悪循環に関する番組)を視聴し
たことから、気候変動に関心を持つようになりました。
 その頃は特に気候変動に関しては情報が少なく、主にインターネットで気
候変動の記事を探しては読んでいました。

 いろいろ読むうちに、科学者の研究結果を掲載する情報が一番、信頼でき
るのではないかと思うようになりました。それで、貧弱な英語力を奮いたた
せて、NSIDCにアクセスして、興味のある記事を読むようになりました。この
サイトのニュースのリンクから他のサイトにアクセスして、Sience Dailyな
ども時折読んでいます。
 日本語のサイトでは、ナショナルジオグラフィックなどに時折、興味深い
記事が掲載されます。

 そんな積み重ねのあと、気候変動に関して、これまでの成果をまとめて日
本語で本になっているものはないかと探していて、ぴったりだったのがこの
「+6℃ 地球温暖化最悪のシナリオ」です。

 英語の題は SIX DEGREES Our Future on a Hotter Planetですか
ら、邦題のサブタイトルはやや扇情的です。ただ、本書の中身は、著者が渾
身の努力で世界中の科学論文・研究成果を読みこなして整理したというだけ
あって、なかなか読みごたえがありました。

 異なる前提の論文を整理しまとめているので、時折矛盾なども発見します
が、著者がなるべく客観的な立場で、現時点でできうる限りの解像度で将来
の予測を書こうとしているのを感じます。+1度から+6度、世界平均気温上
昇するとき、地球がどんな気候になるか、その人類社会への影響も含めて表
現しています。

 著者は、この本を書いてからあちこちで講演するようになって、平均気温
が1度上がる、2度上がるということに関して、一般の人に理解してもらう
ということが意外と難しいと、強く感じたと言っています。

 私も最初、そうでした。数字の字づらだけでは何が起こるか実感できませ
んでした。ただ、西南極氷床のBASの研究成果の報道の時、氷床が融解すると
海面が大きく上昇するかもしれない、といった事を知ったことがきっかけ
で、西南極氷床がすべて融けたらどの程度海面上昇に寄与するかといった事
を調べるようになりました。その結果に衝撃を受けたことから、インターネ
ットで頻繁に情報を検索するようになったのです。

 気候変動が人類社会に与える影響は、海面上昇だけでなく、山岳氷河の縮
小による河川流量の減少と気温上昇による旱魃地帯の拡大、それによる食料
生産への甚大な影響、海の生態系への影響と、ある温度(+2度から+3度く
らいの間)を超えた場合に、温暖化の制御ができなくなるなど、広範囲に渡
ります。

 これまでこれらの事は知識としてはありましたが、古気候の研究成果と未
来へのコンピュータシミュレーション、現在の観測結果などの、過去・現
在・未来の三種類の最新の研究成果を整理して生き生きと書かれた本書を読
むと、気候変動の重さをしっかりと感じることができました。
 平均気温が高くなると、時をおかずに気候が反応して変動し、地球環境も
激変すること、また現在の地球が産業革命前より0.8度上昇しており、その変
化が目に見える形で現れていることなどを、改めてしっかりと認識しまし
た。
 
 改めて、ライフスタイルの変更の作業と、気候変動への対応作業を、現時
点でできることをなるべく多く実行し、将来に向かって計画してゆこうと思
いました。


[3207]金井 博子 さん 2009/02/19 Thu 20:00:18
 2月13日と2月14日に雨が降りましたが、その後は雪も積もり、冬らしい気温
になっています。これからしばらく、雪が降るという予報が出ています。

 仕事が一段落し、夫がまたホームベーカリーで時々パンを作ってくれてい
ます。くん製も先日、作って食べました。また少しずつ手を加えた食べ物を
増やしてゆきたいと思っています。


[3206]金井 博子 さん 2009/02/10 Tue 20:44:41
 2月ですが、最高気温がプラスになる日がたくさん有ります。プラスにな
って雪が融け、雨が降ったといっては雪が融けるので、多少降雪があっても
積雪があまり高くなりません。平年の半分以下の積雪量が続いています。

☆ 亜麻について

 NHK札幌で、札幌開拓記念館で亜麻の繊維の取り方を展示しているとの
放送があったので、見学してきました。

 繊維をはさんで叩く木製の道具があって、亜麻の茎を砕くところを実演し
てもらいましたが、手作業としてはそこそこ使えそうでした。自分で亜麻の
茎を砕く道具を持っていないので、今までは、麻生で活動しておられる方が
所有する、動力を使うタイプの道具で亜麻を繊維にしてもらっていました。

 展示の道具は割合にシンプルなもので、自分でも作れそうです。ぜひ作っ
て、亜麻の茎を砕いてみたいと思いました。
 亜麻の茎を砕いた後の工程も、手作業レベルでの道具の展示があり、これ
もシンプルで作ってみたいと思えるものでした。
 これらの道具で、亜麻の破茎から繊維化まで、手作業でできそうです。

 機織の道具もあって、少しだけ触らせてもらいました。一番簡単な平織り
を習いましたが、思ったよりむずかしくなく、仕組みが少しわかって興味深
く思いました。

 開拓記念館のスタッフとお話をするなかで、「Northern Style スロウ」
Vol.10の雑誌を見せてもらいました。その中で手作業で亜麻を繊維化し、紡
いでおられる方の紹介記事があって、とてもうれしく思いました。北海道伊
達市に住む女性の方で、いつかお会いしたいな、と思いました。

 また、手紡ぎの本が置いてあり、亜麻の記事も少しだけですがあって参考
になりました。

(メモ)
 亜麻はディスタフにかける前に、46cmくらいに切りそろえ、扇状に広げて
から、右から左に寄せ、さらに左から右へ交差させるようにする作業を行う
こと。
 
(手紡ぎの本)
 ハンドクラフトシリーズ142 手織りと手紡ぎ 馬場きみ 彦根 愛
 アシフォードの手紡ぎの本 アンヌ・フィールド著 アナンダ


[3205]金井 博子 さん(falcon@ideasystem.jp-@) 2009/02/08 Sun 20:20:56
☆ディーター・ブラント さん

 なるほど。欧米の人が、たとえば福岡さんの「何もしない農法」の主張を
本で読んで、「キリスト教」の絶対真理の感覚で受け取ると、大きな誤解を
生ずるということですね。

 福岡さんの著書は割合に論理的で欧米の人に受け入れやすいのでしょう
が、実践はかなり難しいものがあると思います。川口さんは、福岡さんの
「自然の力を最大限に引き出す」といった要素をうまく取り入れ、それをよ
り多くの人が実践可能な形にしましたが、より日本的なあいまいさも増しま
した。目の前で川口さんが鍬や鎌を手にし、種を蒔く実践の姿を見ると誤解
は少ないのかもしれませんが、本だけでは川口さんの自然農は理解しづらい
かもしれません。

 自然農は手作業で行うので、時間と体力はかかります。また種蒔きの時に
むらなく蒔くとか、ていねいに行うポイントもあるので、他の農法より時間
がかかることもあります。でも、それこそ「余計な事を行わない」といった
ことで他の農法より手間ひまをかけないですむ場合もありますよね。
 私の印象では、特に始める時は自然農が大変ですが、長い目で見ると、有
機農業より自然農の方が少し楽なのではないかと思っています。多少、体を
使った時も、休憩のときに自然農の畑の美しさでずいぶん癒されます。

 きのこの事、教えてくださってありがとうございます。慎重に対処しま
す。


☆雨の記録
 今年の北海道は寒さがゆるんでいます。 1月29日と、2月4日の夜ごろ、雨
が降りました。1月は他の日にも雨が降っていますし、12月も何回も雨が
降っています。寒気が入っても気温が例年ほど下がりません。
 1年で一番寒いこの時期にこれほどの回数の雨が降るなんて、今までの北
海道ではありませんでしたので、記録します。


[3204] ディーター・ブラント さん(Brand.Dieter@@gmail.com-@) 2009/02/08 Sun 08:50:00
 金井さんがおっしゃることは良くわかります。私もそうは考えています。
現代人はスピリチュアルな事に対しては興味がないのは日本と欧米とは変わ
りはないと思います。

 言い方が下手だと思いますが、西洋人の意識は昔からクリスト教の唯一神
様の絶対真理によって形成されたもので、宗教と違う分野でもこう言うよう
な意識が働き続けています。例えば、現代科学のいわゆる自然法則の一つの
原点はその唯一神様の原則にあります。すなわち、どこでも何時でも有効な
真実であることです。私の東洋文化の限られた経験では、日本人の宗教に対
する意識はより柔軟かつ具体的なことです。これは金井さんの説明からも明
らかのようです。

 こう言うような文化背景が認識していない方々が例えば福岡さんの「何も
しない農法」をそのまま直接に信仰していれば畑の放棄と農業の失敗になり
がちです。実は、自然農に切りかえると、機械と農薬は使えなくなることか
ら、仕事が増えることは良くあると思います。ここは、川口さんが言う「余
計なことをしない」という言い方は誤解の恐れが少ないと思います。

 キノコに関しては気をつけたほうがいいですよ。食べる前は必ずキノコに
詳しい方に見せてください。本とかインターネットの写真と説明による認定
は不十分です。一度正確に認定したことがあった後はも心配ない。特にアン
ズタケが分かりやすいです。卵の黄色い部分の色のアンズタケは森の黒い土
で遠くから目立ちます。


[3203]金井 博子 さん 2009/02/07 Sat 20:51:41
☆ディーター・ブラント さん

 誰かの考えや意見を絶対として信仰するといったことは、川口さんの自然
農では、無いように思います。それは川口さんに直接会って話をすると良く
わかるのですが、川口さんは常々、学ぶ人と同じ目線に立って話をするのを
好まれ、なるべく自然農を固定化してとらえないよう、意識しているように
見受けられます。
 いかなる事にもゆとりを持って適切に、でも自分らしく対応するのが「自
然体」で、その自然体の農業が、自然農だとも言えると思います。

 私が川口さんの自然農に惹かれるのは、「一人一人が実践を通して、自然
農を深めたらよい」といった自由な雰囲気があったからです。私は特定の宗
教を信仰していません。スピリチュアルな事は興味はありますが、そのエッ
センスで人生を豊かに生きられたらよいくらいの立場です。

 実際、ひとつひとつの畑により、土も違えば、気候も違い、回りの生命圏
から、およそ環境のすべてが違い、更に一年一年、気候も違います。それに
畑を営む人の個性が加わります。そこでは、100人が100通りの違った
プロセスを歩みます。自然を曇りなき目で観察し、自然から受け取ったサイ
ンに対して、今度は人から働きかける、そしてまたそれに自然が答えてサイ
ンを出すといった繰り返しの対話を深めてゆくしかないのです。

 とはいえ、ディーターさんのおっしゃるとおり、実践に基づき、理論的に
組み立てられた知識や知恵の体系は、自然農にも必要だと私も思います。自
然農はまだ歴史が浅いですし、研究の対象とされる機会も少ないようです。

 これから、実践する人が増え、また実践する人々が実践記録を残して、お
互いに情報交換したりすることを積み重ねて、体系の基礎を作ってゆく事で
きるのではないかと思います。私もこれまでもそうでしたし、これからも、
そのような努力を地道ですが、少しずつ行ってゆきたいと思っています。

 海外から見ると、日本の自然農法・自然農は宗教色が強いという印象があ
るのですね。日本人の中には、信仰に近い気持ちでただただ本に書かれてい
ることを信じて実践する人や、その宗教的に側面に惹かれる人もいるでしょ
うが、意外に多くの日本人は、宗教的なことは意識せず、そのエッセンスを
自分なりに上手に取り込んで実践しているのではないかと思います。

 不耕起の畑の保水力や、表土を流さない力は、すばらしいと私も思いま
す。他にも不耕起の畑の良さはたくさんありますよね。
 アンズタケをインターネットで検索してみました。今度、森や林の中に入
るときは、アンズタケを探してみようかなと思いました。きれいな茸です
ね。そして、アンズの香りがするなんて、素敵です。


[3202] ディーター・ブラント さん(Brand.Dieter@@gmail.com-@) 2009/02/06 Fri 20:22:57
金井さん、

 私のかってな解釈かもしれないが、自然農は土の自ずからの力で、肥料な
ど外部からものを持ち込まなくて、作物を育てる目的があると思っていま
す。その他、例えば不耕起、不除草などはこの目的に達成するための手段
で、現地の条件(天候、土など)により適当に利用したらよい。

 なお、農家が他の人々と同様に宗教、思想などに興味をもつことも不思議
ではないし、私も宗教にたいしてはけして抵抗感はないですが、自然農と宗
教とのつながりについて色んな疑問が頭の中に浮上しています。たしかに、
金井さんがおっしゃる「認識、力と度量を農を通じて育てること」は立派な
こととは思っていますが、福岡さんなどからの発言を絶対真実として信仰し
て、この「信仰」をもって実践の結果を否定する傾向は少なくとも欧米にお
いてはないわけはないと思います。

 まだ一般論になりますが、現代社会は昔の宗教への信仰を科学への信仰と
置き換えたような気がします。農業分野においては、化学者が土壌を分析し
て、農家の畑に何が不足しているかを診断して、NPKなどの肥料をどのぐらい
加えるかという判定を下します。専門家の知識をもっていない一般の自然農
家はこういうことに抵抗できるような知識、知恵、思想などからなる枠組み
が必要とは感じています。

 さて、ポルトガルはあいかわらず大雨の警告がどんどん出てきます。うち
はまだ損害がほとんどない、土地から流れる水も綺麗で、粘土はほとんど失
われないですが、川は隣の土地から流れる粘土で黄色いです。やっぱり、こ
ういう時は、不耕起は最高です。雨のかげでアンズダケが食べきれないほど
出始めました。いまから、薪ストーブの上に乾燥します。



[3201]金井 博子 さん 2009/02/04 Wed 23:12:37
☆ ディーター・ブラント さん

 福岡正信さんは仏教と老荘思想の影響を受けておられるようです。

 川口さんは、神道の影響はあるような印象は持っていますが、神道の信仰
をしておられるとは聞いたことがありませんし、そのような事は前面に出さ
れておりません。川口さんは自然農を通して、独自の思想や哲学をお持ちの
ようです。
 従来は自然農の実践的な話が多かったのですが、最近、後継者や教育のこ
とを考えて、思想的・宗教的なことを話題にされる機会も増えたようです
が、川口さんの思想は神道だけなく、仏教や福岡さんの影響もあるように感
じます。

 しかし、お二人とも宗教や思想・哲学を使いながらも、その目的は、自然
や生命のありようを良くとらえ、受け入れて、そこに調和する事ができる人
人間になりたい、またそのような人を育てたいということのように思いま
す。
 このあたりの事は言葉ではうまく説明できませんが、あえてもう少し、私
なりに表現してみると、「柔軟で偏見に捕らわれず、自由で曇りのない認
識」「植物・動物・人間も含め、他の深いところまで、認識できる力」「他
の価値観やありようを否定せず、その価値を認める度量」を農を通じて育て
てゆけるのが自然農かなと思います。
 私から見たところ、仏教や老荘思想は、その良い土台や肉付けとはなって
いますが、目的ではないかもしれません。

 また、ディーターさんが名前をあげられた、他の方(岡田茂吉さん、神慈
秀明さん、趙漢珪さん、山岸巳代蔵さん、Subash Palekarさ
ん)の著書は読んでおりませんので、良くわかりません。申し訳ないです。
 
 乾燥地域の粘土の土壌改良して、保水力のある土にする為に、最初、一度
有機物を入れて耕す事が必要だったというお話、良くわかりました。

 私も、川口さんが「本当に必要があれば耕してよいのではないか」と言っ
ているのを聞いたことがあります。
 また、自然農では、自然農の畑の実践を始める最初に「畝立て」を行いま
す。これは、耕すこととそう変わりは無いと思います。畝立てしたあとは不
耕起で行いますが、畝立ての時に、乾燥地で、やせていて、強い粘土であれ
ば、有機物をすきこむといった方法も良いのではないかと思います。

 私も、ディーターさんの土地のような粘土地を、すぐに畑として使いたい
となれば、同じような事をすると思います。何がなんでも不耕起ということ
でなく、そのあたりは柔軟に考えてゆけるのが、自然農のよさだと思いま
す。「その地域・気候・農を営む人」の数だけ自然農のバリエーションがあ
って良いと思います。


[3200] ディーター・ブラント さん(Brand.Dieter@gmail.com-@) 2009/02/04 Wed 00:06:15
金井さん、いろいろ教えていただきありがとうございます。

 「内面」の話になりましたが、自然農の先駆者のそれぞれの思想をみると、
宗教とか精神的な話題はどちらにおいても大切な位置を占めているようで
す。岡田茂吉と福岡正信の両氏の思想における仏教の影響は否定できないと
思います。神慈秀明と趙漢珪博士による韓国型の自然農の先駆者である山岸
巳代蔵氏とはどちらも宗教のひびきが強いです。インドのSubash P
alekar氏が宣伝している自然農は福岡師の影響を受けてインドのヴェ
ーダ聖典を基本とする農法です。川口さんはその点でいかがでしょうか?川
口さんの書籍には「神ながらの道」などの神道のひびきがある表現がよくで
てきますが、私は日本の神道についてはまったくの素人ですから、これは川
口さんが神道の信仰者であるか、日本社会においてよく使える表現であるか
らあまり深い意味はないなのか、良く判断できません。

 乾燥地域における農法については、木の陰やマルチは蒸発を抑える効果はよ
くありますが、一番大切なのは土壌改良だと思っています。私の土壌は純粋
粘土が多いですから、夏はコンクリートのようになって、この地方の泥壁の
建物を作るために最適です。粘土が有機物の多い黒地の層で覆ってあれば栽
培に適していて、水保存力が高くなります。ところが、前のオーナは急な斜
面の畑を含めて年毎に小麦を育てるてめに耕しました結果は黒土の大部分が
侵食により無くなりました。私の最大の課題は土造りです。今はほとんど自
然農に従って藁などの有機材料を土の表面上に返しますが、初めのうちはた
くさん堆肥を作って、これを土を掘り返しながら土内に埋めて、新しい黒土
層を作りました。現在は自然農の無肥料などの原則で野菜が育てられる畑の
ほとんどはそうですが、今は穀物などを作るための畑は主に被覆作物,間作
物やマルチなどで改良して行きます。

 話が長くなりましたが、申し上げたいことは有機材料、植物の根といろんな
微生物などをたくさん含む粘土、しかも黒地とマルチの両層で覆っている土
(つまり、いわゆるsoil webが完全の土)は大量の水を数ヶ月間で
保存することができます。5年前から自然農に切りかえたごろからは灌漑を
約80%で減ることにりました。皮肉のようですが、自然農の不耕起や有機
材料の表面返すことにより一番土壌改良ができる乾燥地域の土は作物を作る
ために耕すことがつきものようです。


[3199]金井 博子 さん 2009/02/02 Mon 22:53:50
☆ ディーター・ブラント さん

 14ヘクタールも土地があるのは素晴らしいですね! いろんな事ができ
ると思います。良い機会があれば日本にぜひまたいらしてください。赤目塾
を見学した時の感想は、自然農のよさと共に、日本の伝統文化の良さも感じ
ました。三重県は京都や奈良とも近いからだと思いますが。私の住む北海道
は、ヨーロッパの風景や環境に似た所があると良く言われます。

 私も、自然農の実践で、現世界の問題を解決できるといった実感を持って
いませんが、希望は持ち続けたいと思っています。赤目塾は学びの会(月1
回、1泊2日ほどで1年行います)に集まる人が現在、100人以上いるそ
うです。数年続ける人もいるので、赤目塾の卒業生は何人いるかわかりませ
んが、赤目塾の歴史を考えると、たぶん1000人は超えていると思いま
す。

 また、赤目塾に直接参加しなくても、赤目塾の卒業生の専業農家さんの指
導を受けて自然農を始める人もいます。そのようにして、川口さんが始めら
れた実践がこれだけの広がりを持ったということは、私にとって大変励まし
になります。私は川口さんと比べれば小さな力しかありませんが、何人かの
自然農を実践したいと思う人の力になれたと思うことがありました。

 川口さんが何もしなければこのような広がりはなかったし、私が何もしな
ければ、人を力づけることもできませんでした。小さな積み重ねしかできな
いけれど、継続して引き継がれたものは大きな力になると感じています。

 作物を育てるのも、土を育てるのも、果樹を育てるのも、環境を良くする
のも、時間と忍耐が必要です。また、それと共に、自分自身の心も大きく育
ってゆくのを感じます。人は、外側からの圧力では大きく変わる事はできま
せんが、「気づき」による内面からの変化では、大きく変わる事ができると
思います。自然農はその「気づき」による内面の変化を促す力があると思い
ます。

 ポルトガルの夏は、暑くて乾燥しているのですね。自然農は湿り気の多い
日本の環境で生まれたので、ポルトガルで実践するには、いろいろ工夫が必
要なのですね。興味深いです。

 私もニセコで2007年の夏に、とても暑くて乾燥している1ヶ月を経験した
ことがあります。1ヶ月以上、雨がほどんと降らず、気温も高い日が続きま
した。その時、大根を2か所に植えていたのですが、1か所は日あたりの良
い場所で、熱障害が出て葉が融けてしまい、普通の大根の4分の1くらいの
大きさにしか育ちませんでした。1か所は木の陰にあったおかげで熱障害に
ならず、通常の大きさに育ちました。

 強すぎる日かげだと、生育に悪い影響を与えてしまいますが、程よい日か
げなら、作物や環境にもよると思いますが、良い影響もあるのだと思いまし
た。この経験から、木と作物の良い配置を考えるのは大事だという事を思い
ました。

 また、雑草は刈って敷けば土の乾燥を防ぐのにある程度、役立ちます。作
物を作らない場合であれば、ある程度草を育てて伸ばし、大きくなった草を
刈ると、かなり土を覆うことができます。覆った草は、地下の水を蒸発から
守ってくれます。
 また、草を育てると土中の根も育つので、土を耕し、土の微生物と連携し
て土を豊かにしてくれるようです。



☆52号
 すみません。話が盛り上がっている途中ですが、52号になりました。
 地球の大きさ(ポルトガルと日本では時差が九時間ありますね)を感じつつ、
ネットのありがたさを感じています。

 こんなにステキなお話しが出来るとは、思ってもいませんでした。
 ディーター・ブラントさんありがとう。
 この前の内容は http://yuki.ideas.co.jp/kanbbs51.htm で見ることが出来ます。


 52号もよろしくお願いします。 (^_^) 掲示板管理人 金さん